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うがい液を用いた口腔がん検診法の確立

  • 公開日: 2019-05-13
  • 変更日: 2020-09-25
添付:PDFファイル

(研究の背景および目的)
口腔がんは、初期には自覚症状が乏しく口内炎等と勘違いするケースも多いため、気づかれにくいがんの一つです。早期発見・早期治療でほとんどが完治しますが、手遅れになると治療後会話などに重篤な機能障害が残る場合も多く、進行が速いと転移によって生命に関わる可能性もあります。当教室では口腔がんの早期発見を目的に、患者への負担が少なく簡単に検査ができる「うがい液を用いた口腔がん検診」の確立に向けて研究を行っています。
(主な内容)
●当教室で行っている口腔がん検出法とは20mlの生理食塩水で30秒間うがいをし、その液を採取します。遠心分離してそこに集まった剥離細胞からDNAを取り出し、がん抑制遺伝子における「異常メチル化」といわれる遺伝子異常を検索します。●検体にうがい液を用いることのメリットうがい液は30秒の含嗽で十分量の剥離細胞が採取でき、非侵襲的な方法で容易かつ何度も採取可能です。うがい液には口腔粘膜全体の剥離細胞が含まれるため、1口腔単位での発癌プロセスの進行を検知できます。また、唾液を含むことにより血液由来のマーカーの検出も可能です。さらに本法は歯科衛生士などの医院スタッフでも容易に日常診療のチェアサイドで採取できることも大きな利点と言えます。●この口腔がん検出法の優位性この方法で13種類のがん抑制遺伝子のメチル化状態を検索したところ、7遺伝子の異常メチル化が健常者群に比べ口腔病変群で高度に認められ、中でもE-cadherin、TMEFF2、RARβ、MGMTの4種類の遺伝子の異常メチル化は両群に大きな差を認めました。そこで口腔がんを検出する診断法としての有用性を統計学的に検討したところ、これらを組み合わせた診断法が90%以上の大変良好な感度と特異性を示しました。特にこの診断法では前がん病変をも非常に高い確率で検出することができ、口腔がんそのものの検出のみならず、前がん段階の発がんハイリスク群のスクリーニングにも有用である可能性が示されました。当教室で行っている口腔癌検出法の概要
(期待される効果・応用分野)
うがい液を用いた口腔がん検診は早期発見だけでなく、将来、口腔がんが発症するリスクを評価できる可能性があります。発がんハイリスクと診断された患者の定期通院の動機づけとしても有用であり、最終的には地域全体の口腔がんの早期発見につなげることができます。「口の中にもがんができる」ことを知らない一般の方は未だに多く、通常の歯科検診にこの検診を加えることができれば、口腔がんに関する啓蒙活動としても大きな意義があると考えています。
(共同研究・特許などアピールポイント)
●鹿児島発の画期的な口腔がん検診法として確立すべく、さらなる研究開発を推進していきます。●他臓器のがんや非腫瘍性疾患のスクリーニングとしても有望な非侵襲的検査法だと思われます。適用範囲を拡げる研究にも着手する予定です。
(コーディネータから一言)
うがい液で口腔がんの検診ができる画期的な研究。地元紙に紹介され、JSTの平成26年度研究支援を獲得するなど、期待が寄せられています。口腔がんの啓蒙活動と早期発見だけでなく、応用範囲が広がる可能性もあります。
(研究分野)
口腔癌 エピジェネティクス DNAメチル化 ヒストン化学修飾 スプライシング異常
(キーワード)
がん検診 口腔がん 前がん異常 がん検診 メチル化異常

カテゴリ : シーズ(得意な技術・サービス等)
対象エリア: 選択なし
有効期限 : 無期限

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