産学・地域マッチング サイト／鹿児島大学南九州・南西諸島域イノベーションセンター
宅地防災計画と擁壁の実態に関する調査・研究
- 公開日: 2019-12-09
- 変更日: 2020-10-01
■研究・地域連携活動の背景・目的
熊本地震でも盛土造成地等で多くの宅地被災が発生しています。国土交通省では、平成18 年度より宅地造成地の耐震化推進事業を創設しています。宅地防災・減災を図るために、既存擁壁の実態調査を行い、劣化の程度を推定し、補強方法や維持管理手法などの対策を検討します。
■期待される効果などアピールポイント
既存擁壁の実態調査をとおして、「産官学」の共同体制を構築するとともに、住民と地域（専門業者を含む）が一体となって、「宅地防災・減災」意識を高めることができると考えています。
■研究・地域連携活動の概要紹介
【基礎・地盤の災害と建築】
大きな地震が発生すると人命の確保や財産の保護、避難経路の確保などが優先されます。地震被害では建物の崩壊や損傷がないことが望まれます。一方で、基礎地盤が壊れるようなことは想像しにくいものだと思います。基礎地盤が壊れると建物も壊れるし、人命の確保も難しくなります。
【宅地擁壁の実態】
宅地擁壁とは、斜面地などを利用した宅地開発において、地宅の外周部や道路境界に設けられる「土留め壁」のことです。地盤面の高低差が2m以下の場合は安全性を検証するための設計図書のうち構造計算書の提出が不要のため、不安定な擁壁も存在しています。
【過去の大地震での被害と鹿児島の宅地擁壁】
兵庫県南部地震、東北地方太平洋沖地震、熊本地震でも宅地擁壁の損壊は散見されてい ます。「不適合擁壁」として区分される玉石積み擁壁、空積み擁壁、張出床板付擁壁などの被害も多数確認さています。このように、鹿児島県に多数確認されるタイプの擁壁の確認と安定性を確認することが期待されています。
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